元村地域ビジョン
※ご注意:この地域ビジョンは、平成17年度作成当時のものです。
目指す地域の姿
すこやかに安心して暮らせる、川と緑と名所を活かしたやすらぎのまち
元村地域の現況課題
本地域は、村のほぼ中央部に位置し、南北に東北自動車道、主要地方道盛岡環状線が走り、また地域内を村の主要河川である巣子川、諸葛川、木賊川、市兵衛川が流れています。昭和50年代頃までは農村地帯でしたが、それ以降にあすみ野団地、けやきの団地、国分団地などの民間宅地開発や耳取地区、土沢地区の土地区画整理事業が実施され、また国分道路沿線を中心に商業、サービス業が進出し、都市化の進展が著しくなっています。
地域の発展とともに、盛岡北高校、みたけ学園の学校施設のほか、ふるさと交流館、埋蔵文化財センターなどの公共施設も整備され、また平蔵沢の堤や滝の沢、五龍の藤、外山桜並木などに加え、新たに湯舟沢ストーンサークルなどの名所も生まれています。
このような状況にあって、主要地方道盛岡環状線の渋滞緩和や安全対策、河川の治水対策と水辺空間の整備が必要となっており、また人口の増加に伴い、防犯対策、コミュニティの推進が求められます。
基本方針 1
周辺地域とのアクセスを確保した安全で快適な暮らしと、地域の川や緑を活かしたうるおいある生活環境をつくろう
1 歩行者の安全確保を図るため、村道祢宣屋敷線等の通学路の改良整備、主要地方道盛岡環状線の竹澤商店前の交差点への信号設置、側道の大型車進入禁止、交通安全施設の充実を進めます。
【住民協働の視点】(双方協力)
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(住民が行うこと)
○地域で児童生徒の通学時に交通安全指導を行うとともに、安全確保の観点から通学路の整備手法を検討し、主体的に取り組みます。 -
(村が行うこと)
○村道の通学路の活用について、地域の取り組みを支援し、また危険区域を調査し、道路管理者、公安委員会に対して交通安全施設、道路標識の設置を要望します。
2 川を活かしたうるおいある安全な地域づくりのために、木賊川河川整備事業(遊水池)を促進し、併せて地域住民の交流やレクリエーションの場として活用します。
【住民協働の視点】(行政主体)
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(住民が行うこと)
○地域住民は遊水地計画の策定に参画するとともに、行政と一体になって遊水地の活用を検討します。 -
(村が行うこと)
○村は、県に対して木賊川改修、遊水地の整備について早期完成を要請します。
3 快適な生活環境の確保と河川の清流化のため、下水道整備や合併浄化槽設置・放流先確保など家庭や事業所等からのし尿・雑排水の適正な処理を進めます。また、台所からの雑排水流出の軽減などに、一人ひとりが努めていきます。
【住民協働の視点】(行政主導)
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(住民が行うこと)
○住民個人や事業主は、下水道への加入、また合併浄化槽の設置に努めるとともに、家庭ごみの軽減を進めます。 -
(村が行うこと)
○合併浄化槽の設置の啓発や助成制度を充実し、放流先の確保に努めます。
4 滝沢小学校・中学校への正面入口としてのアクセスと、通学の安全性を向上させるため、滝沢小学校の隣にある岩手県警察学校射撃場の移転を図ります。
【住民協働の視点】(行政主導)
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(住民が行うこと)
○地域で、射撃場跡地周辺の将来的な土地利用を十分に検討し、企画立案に参画します。 -
(村が行うこと)
○小中学校へのアクセス道路は、入口の交差点改良と併せて実施し、また射撃場の早期移転を県等に要望します。
5 地域の防犯機能を高めるため、ふるさと交流館付近に交番の立地促進を図ります。また、市街地に街灯を整備するとともに、防犯灯の未整備地区を解消します。
【住民協働の視点】(双方協力)
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(住民が行うこと)
○地域住民は、青少年非行、不審行為を警察に通報するとともに、自治会等で犯罪防止のために見回りボランティアを組織します。 -
(村が行うこと)
○防犯灯を計画的に整備するとともに、県警に交番の設置を要請します。
基本方針 2
平蔵沢の堤や滝の沢、五龍の藤、外山の桜並木など、地域の名所を大切にし、村民の憩い場として整備しよう
土地利用の方向
地域の丘陵部の山林や平蔵沢の堤、滝の沢などについては自然環境の保全を図るとともに、案内板や散策道等を整備し、憩いの場として活用します。
1 平蔵沢の堤、滝の沢、外山の桜並木、角掛神社(五龍の藤)、湯舟沢ストーンサークルなどの名所は、その優れた資源の保全を図り、必要に応じて解説板、休憩施設等の整備や植栽を進め公園化します。また、方向案内板を設置し、遊歩道やサイクリングロードでそれぞれを結びます。
【住民協働の視点】(住民主導)
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(住民が行うこと)
○地域で、地域内名所のネットワーク化を話し合い、緑化、散策道、公園等の整備を推進し、管理します。 -
(村が行うこと)
○公園施設整備に対して支援し、また安全面など地域で困難である施設点検、管理を行います。
○サイクリングロードについて、地域の意向や需要を把握し、その整備を検討します。
2 地域内を流れる市兵衛川や諸葛川、木賊川をより身近な場にするため、川沿いに散策路やレクリエーションの場、憩いの広場などを確保するとともに、北遊園地の活用を図ります。また、地域での清掃活動や水質保全、桜等の植栽を進めます。
【住民協働の視点】(住民主導)
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(住民が行うこと)
○市兵衛川や諸葛川、木賊川の周辺をどのようにするか、地域で話し合い、緑化、散策道、公園等の整備を推進し、管理します。 -
(村が行うこと)
○河川などの水辺空間の活用に対して、管理者との調整や法手続きなどについて助言、指導を行います。
基本方針 3
街路の整備を促進し、市街地を形成しながら、農業と調和した地域づくりを進めよう
土地利用の方向
県道盛岡環状線周辺部や既成市街地周辺部は、うるおいある市街地を計画的に形成し、また現在ある田園風景を守り、都市的土地利用と農業的土地利用の調和を図ります。
地域活性化の方向
日常生活の利便性確保のため、スーパー等小売店舗、金融機関、医療機関などの商業・サービス業を集積し、商店街の形成に努めます。
1 地域の南北方向を縦断する盛岡西回りバイパスの整備と、主要地方道盛岡環状線の拡幅改良を促進します。
【住民協働の視点】(行政主体)
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(住民が行うこと)
○地域で県道、村道などについて、村に対して交通渋滞状況、交通安全上の問題の情報を提供します。 -
(村が行うこと)
○村は、主要地方道盛岡環状線の改良整備を県に、盛岡西回りバイパスの新設を国に要望します。
2 市街地に近いことを活かして、幹線道路沿いに、地域内外の人々が交流できる観光農園(加工も含む)や、地域の共同直売所の整備を進めます。
【住民協働の視点】(住民主体)
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(住民が行うこと)
○地域の農業者間で直売する組織を設置し、直売方法、直売場所等を話し合い、施設用地を確保し、加工場等を含む農産物直売所を設置します。 -
(村が行うこと)
○農産物直売所に関し、消費者への周知、販売者への情報提供を行います。また、農家に対して観光農園の開設方法などの情報提供を行います。
基本方針 4
住民が交流を深めながら、高齢社会において安心して暮らし働くことができる自立した地域をつくろう
1 高齢者が生きがいを持てる職場や様々な活動を行う場と機会を、高齢者と地域、行政が一体となって創出していきます。
【住民協働の視点】(双方協力)
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(住民が行うこと)
○シルバー人材センターで、高齢者の人材を確保し、仕事を紹介、派遣します。高齢者を含めた地域で、NPOやコミュニティビジネスを立ち上げます。 -
(村が行うこと)
○村の事業について、NPOなどへの外部委託を進めるとともに、コミュニティビジネスなどについて情報提供を行います。
2 子どもたちが放課後に安心して過ごせる場、また地域で管理運営する地区ごとの集会所の充実を図ります。
【住民協働の視点】(双方協力)
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(住民が行うこと)
○放課後児童に対する育成組織を設置し、地域で児童生徒の健全な育成に努めます。
○地域で、集会施設の規模、機能などの企画立案から地元負担金徴収、施設建設、管理運営まで一貫して実施します。 -
(村が行うこと)
○放課後児童クラブの活動の場として、学校施設等の利用について検討します。
○集会施設の整備、また法手続きなどの事務的な支援を行います。
3 従来の住民と新たな住民との交流を地域行事などを通じて、新たな住民の地域活動への参加を促します。
【住民協働の視点】(住民主体)
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(住民が行うこと)
○地域で、新たな住民を含めた地域の連帯意識を芽生えさせる活動を行うとともに、多くの地域住民の参画の下に地域環境の整備を実践します。 -
(村が行うこと)
○地域が行う地域整備、地域活動などを支援します。
4 ごみ出しのルール(分別方法や回収日、リサイクル等)やペットの正しい飼い方について、住民ひとりひとりが知るために、広報や勉強会など啓発を行います。またゴミ集積所の十分な確保を図ります。
【住民協働の視点】(住民主導)
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(住民が行うこと)
○地域で適正なごみの出し方の呼びかけを行います。またごみ集積所を設置し、衛生的に管理します。○ごみ出しルール、ペットマナー等について、家庭内で共通理解を持つようにします。 -
(村が行うこと)
○ごみ出しルール、ペットマナー等について、広報やホームページなどで周知、啓発を行います。開発団地等の新たなごみ集積所の指導を行います。