大坪厩舎で子馬誕生~チャグ馬の伝統守りたい
(平成30年04月20日掲載)
チャグチャグ馬コの出馬頭数確保に貢献しようと、市内の女性3人が馬を共同で所有しています。所有しているのは伊藤文子さんと加藤優子さん、佐藤礼子さん。3人が共同所有する馬「第二昇栄」が、4月12日午前1時20分ごろに子馬を出産しました。子馬は「昇馬駒(しょうまこま)」と名付けられ、体重は70キロを超えます。予定日より15日遅い出産でした。出産に立ち会った伊藤さんは「顔立ちが母親にそっくり。馬コ本番で親子仲良く行進する様子を見てほしい」と顔をほころばせました。
今回の共同所有は、チャグチャグ馬コの出馬頭数の減少を心配していた伊藤さんに、大坪厩舎(鵜飼細谷地)の大坪昇(チャグチャグ馬コ同好会滝沢支部)さんが提案したことがきっかけ。伊藤さんの友人である加藤さんと佐藤さんもそれに賛同して、昨年冬に大坪さんから共同購入しました。3人が飼育代を負担し、大坪厩舎で飼育されています。3人は「出馬頭数減少に少しでも歯止めがかかれば。こういう取り組みが広がれば嬉しい」と思いを込めます。
チャグチャグ馬コの出馬頭数は、平成29年度に70頭と平成2年の102頭をピークに年々減少しています。飼育経費の負担が背景と考えられ、共同所有のような負担の少ない仕組みにより、チャグチャグ馬コの伝統継承につながることが期待されます。
(写真=左から伊藤文子さん、佐藤礼子さん、加藤優子さんと孫のリン※ちゃん)
※さんずいに禀