やさしさに包まれたまち滝沢

令和6年1月1日~市制施行10周年

 

 

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滝沢市指定無形民俗文化財 滝沢駒踊り・大沢田植踊り

滝沢駒踊り

  遠く南部領内では畜産がさかんに行われて、南部馬の名声を高めていたが、この踊りは青森県八戸地方から岩手県北部一帯の大野村・軽米町・岩手町にかけて伝えられている。
  内容は、放牧中の馬の動作を基本にして逞しさと愛らしさを巧みに表現した踊りである。古くは野馬取りを擬して始められたともいわれている。やがて江戸時代の子供たちの玩具として流行した竹馬遊びが集団化したのが現在の駒踊りの起りとなった。
  滝沢市の駒踊りは、大野村から大正時代に盛岡郊外の外山牧場に伝わり、昭和に入って外山から来たものである。

  踊りの型は、放牧してる馬の様々な動きを捉えたもので、

  1. 放牧地でゆっくり歩いているところ
  2. 放牧地で歩きまわり、歓びたわむれているところ
  3. 水飲みに集まってきたところ
  4. 水を飲んで一段と元気になって牧場を駆け巡り遊んでいるところ
  5. 遊び疲れて歩いて帰るところ

  踊り手の駒7頭に駒曳きが1人つき、ササラと木馬の手綱についた鈴の音を響かせて踊るしぐさは、子供たちだけの踊りとしても勇ましく、また近隣市町村の馬の守護神として信仰される蒼前神社、及び馬を曳いて蒼前参りをした牛馬の無病息災を祈願するチャグチャグ馬コなど、馬にゆかりの深い滝沢市にとって貴重な文化財といえる。 

大沢田植踊り

  大沢田植踊を伝承する大沢地区は、市域の南部で、北西から南東に長く、北西部は丘陵地帯で、南東部は東流する雫石川の氾濫源にあたり、綾織越前広信が天正年間(1573~92)に開削したと伝えられる越前堰によって開墾された水田卓越地帯、東端は盛岡市に接する地域である。
  田植踊は、稲の豊穣を祈る予祝芸能で、毎年、小正月を中心に踊られてきた。以前は、「春祈祷」を兼ねて地区内ばかりか、近隣の村々、遠くは雫石や盛岡の上田あたりまで「門打ち」して回ったという。
  また、旧村社の熊野神社(熊野大権現)の例祭、旧6月15日には、昔から奉納し、今でも境内の神楽殿で踊る。その他、チャグチャグ馬コの祭典には、駒形蒼前神社で奉納舞として踊るのを始め、年間10回ぐらいの随時公演を行っている。
  大沢田植踊の由来は、古記録類がなく、確かな来歴や伝播経路など不明。ただ、古老の伝承では、文書では明治3年(1870)まで遡ることができたはずで、口承によると300年位前に上鵜飼から伝わったとされ、雫石町の葛根田田植踊りにも指導したこともあるという。
  かつては、市内に大沢のほかにも上鵜飼と下鵜飼とに田植踊りが伝承されていたが、ともに消滅してしまい、現在では大沢が唯一の踊組となった。その関連について、『滝沢村誌』には、「藤倉勘蔵氏によれば、紫波郡煙山の高橋三之助氏により、鵜飼の藤倉百松氏が伝授され、その子勝太郎に教授されて、鵜飼谷地上の田植踊りとなり、更に大更方面まで広まった」という。
  その伝播経路や継承系譜を裏付けできる伝授書などの資料はなにもないが、踊りの形態からみて、稗貫・紫波、岩手地方で広く行われている「中踊り」と「早乙女の笠ふり」に大きな特徴があり、稗貫・紫波地方から岩手地方へ伝播してきたものと推定できる。
  大沢田植踊りの現在の太夫は斎藤賢一氏であるが、先代は沢目岩次郎、先々代は斎藤武夫、先々々代は斎藤栄吉で、その前の斎藤元吉(明治41年に61歳で亡くなったという)まで、系譜をたどることができるという。
  近年まで保存会組織はなく、太夫を中心に活動してきたが、昭和56年4月に復活したとき、「大沢田植踊り保存会」が設立された。(以上は滝沢村文化財調査報告書第11集「大沢田植踊り」より抜粋)
  今、大沢田植踊りの伝承・保存のため、保存会を中心に地区民一体で取り組んでいる。
  田植踊りは、厳しい自然条件の中で農作業に励んだ農民の豊穣への祈りが込められ、また、数少ない娯楽の一つとして営々と培われてきた民族芸能であり、その心に学び、それを大切にしたい。

(写真)大沢田植踊り(写真)大沢田植踊り


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