百日咳の流行について
全国的に百日咳の感染者が増加しています。
岩手県内でも感染者が増加しており、特にも滝沢市を含む県央圏域では感染者が多くなっています。
乳児が感染すると重症化することがあるため、乳児や妊婦が近くにいる方は、「長引く咳を放置せず医療機関を受診する」、「手洗いや咳エチケット」などの感染対策をお願いします。
岩手県内における感染症の流行状況はこちらをご覧ください。
百日咳について
百日咳とは
百日咳はけいれん性の発作を特徴とする、感染力が強い急性気道感染症です。いずれの年齢でもかかりますが、小児が中心となっています。乳児期早期から罹患する可能性があり、乳児では重症化することもあります。
主な症状
経過は3期に分けられ、全経過で2~3か月で回復するとされています。
- カタル期(約2週間持続):かぜ症状で始まり、次第に咳の回数が増えて程度も激しくなります。
- 痙咳(けいがい)期(約2~3週間持続):発作性、けいれん性の咳(痙咳)が出るようになります。年齢が小さいほど症状は多様で、乳児期早期では特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作からチアノーゼ(顔色や唇、爪の色が紫色に見えること)、けいれん、呼吸停止と進展することがあります。合併症としては肺炎や脳症などもあり特に乳児では注意が必要です。
- 回復期:激しい発作は次第に減衰します。成人の百日咳では咳が長期にわたって持続しますが、典型的な発作性の咳を示すことはなく、やがて回復に向かいます。
感染経路
咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる細菌を介して感染する飛沫感染や、感染者と接触したりすることによる接触感染とされています。
感染拡大を防ぐために
予防接種を受けましょう
重症化予防の観点から、定期接種の月齢となった乳児はすみやかに予防接種を受けることが重要です。
対象となるワクチンは5種混合ワクチン(2023年度以前は4種混合ワクチン)です。
手洗いや咳エチケットなどの感染症予防を行いましょう
長引く咳を放置しないで医療機関を受診しましょう
成人は、咳が長い期間続きますが、軽症で経過するケースが多いため、医療機関を受診せず診断が遅れる場合があります。しかし、その間も百日咳菌は排出され続けているため、感染が広がるおそれがありますので、ご注意ください。