やさしさに包まれたまち滝沢

令和6年1月1日~市制施行10周年

 

 

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伝えたい滝沢村の伝統食(作り方)

滝沢村食生活改善推進員連絡協議会の方々が、昭和10年代にどのような食事をしていたか聞き取りをし、平成16年3月に作成したものです。

ポスターにしていますので、希望する方は健康づくり課までお越しください。

小正月のお膳(1月)

小正月の御膳(写真左上)黒豆

(写真右上)煮しめ

(写真中央)なます

(写真左下)かでもち

(写真右下)豆の煮物

 

小正月、昔はどこの家でも嫁の務めは厳しかったので、休息日となれば実家に子連れで帰り、心身を休めた。1月15日はご先祖様を供養しに来て下さった方を精進料理でもてなし、一升枡位の大きさで厚さ2センチ位の切りもちを土産(お年玉)に持たせた。

※元旦から1月7日はおせち料理で御年始のお客様をもてなした。

かでもち(1月)

かでもち

(材料)
うるち粉:3カップもち粉:1カップ

塩:好み熱湯:2カップ

片栗粉(打ち粉)きな粉

あん(家庭によりヨモギ、クルミ、ゴマ、豆などを入れた)

 

 

 

  1. 粉を合わせて熱湯を入れてこね、適当な大きさに丸めて中をへこませ、熱湯でゆでる。
  2. 鍋から上げたらしめし(軽くつく)、のして5センチ×7センチに切る。
  3. きな粉やあん等好みでつけて食べる。

 

豆の煮物(1月)

豆の煮物(材料)

ささぎ豆

昆布

味噌

油揚げ

 

 

 

  1. 豆を煮る。
  2. 昆布を丸めて細く切る。
  3. 味噌で味付けをする。
  4. 油揚げを入れる。

 

きゃもち(そばがき)

きゃもち(そばがき)

(材料)

そば粉:2分の1カップ

水:1と2分の1カップ

ネギ味噌(味付け)

(昔は漬物の漬け汁をつけて食べた)

 

  1. 鍋にそば粉、水を入れてダマにならないように混ぜて火(中火)にかけて練る。
  2. へらが動かなくなったら頃合いを見て火を止め、ネギ味噌等をつけて食べる。

冬場の夕食の主食で調味料がなく、干しっ葉汁や漬物の汁をつけた一番貧しい食事であった。昭和26年ごろまで食べていた。残って硬くなったら翌朝は干しっ葉汁の具にした。現在は健康食として食されている。

 

節句(雛)まんじゅう(3月)

雛まんじゅう

(材料)

うるち粉:3カップ

熱湯:2カップ

あん

(食紅)

 

  1. 粉に熱湯を入れてまとめ(粉により熱湯は加減)、蒸気の上がった蒸し器に、一握りづつ並べて15分蒸す。
  2. ボールにあけて、すりこ木や手でしとねる。
  3. ちぎってあんを入れ、型抜きをする。
  4. 蒸し器で5分蒸し、水をかけて取り出す。

3月3日はひな祭りの祝い「やりとり節句のもち」といってお互いに自分の家で作ったまんじゅうやきりせんしょを交換しあって食した。(甘さや色が家庭で違う)嫁は実家に日帰りをした。

 

いり米

いり米

(材料)

玄米:2分の1カップ

 

 

 

  1. 玄米を3日間水に浸す。
  2. ぬるま湯に入れて水を切る。
  3. タオルに包んでコタツの中で発芽させる。(2日間)
  4. 発芽したものを乾かすために1日干す。
  5. 干したものを粉々にならないように押しつぶす。

※発芽→甘味が出る。

タネモミの残りを無駄にしないように利用した昔の子ども達のおやつ

 

田植えの膳

田植えの膳

(写真左上):煮しめ

(写真右上):めくそおどし

(写真中央):きりせんしょ

(写真左下):赤飯

(写真右下):霧干大根の酢の物

 

 

田植えは朝から一日中働くために5食(朝、小昼、昼、小昼、夕)を一度にたくさん作って料理をする手間を省いた。また、重労働に耐えるためにたくさん食べた。

「めくそおどし」は青豆を固めにゆでたもの。田植えの昼寝のすぐ後には必ず付き、「目クソおどし」を食べて午後の労働の鋭気にした。豆はそれだけ体によかった。

笹もち(チャグチャグ馬コ)

笹もち

(材料)

笹の葉

つきたての餅

 

 

 

  1. つきたての餅を笹の葉2枚ではさむ。
  2. 笹の葉からはずして、しょうゆをつけて食す。

チャグチャグ馬コの朝には、神棚に供えた笹もちを馬に食べさせ蒼前神社にお参りした。
もちはごちそうでどこの農家でもつき、笹もちの他にあべ川もち、ゴマ、クルミ、あんなどのもちを作った。

 

煮しめ

煮しめ

(材料)

大根4分の1本(270グラム)・ニンジン(中)1本・ごぼう1本・干し椎茸5枚・ゆり根2個・ジャガ芋(中)3個・ささぎ豆・こんにゃく・焼き豆腐(凍み豆腐)・昆布・さつま揚げ(竹輪)・油揚げしょうゆ・塩干し椎茸のもどし汁

 

 

 

 

 

  1. 干し椎茸を戻して汁をとっておく。
  2. 材料を準備する。(昆布は結び、大根は1センチ厚さの半月切り、ニンジン・ごぼう・ジャガ芋は乱切り、こんにゃく・豆腐・さつま揚げ・油揚げは三角切り、ゆり根は手でかく。)
  3. こんにゃくは軽くゆがく。油揚げは湯通しする。
  4. 干し椎茸のもどし汁に具と調味料を入れて煮る。

庭(畑)にあるゆり根を入れた。凍み豆腐は冬場に作っていたものをとっておいて使った。

 

干しっ葉汁・かでめし

干しっ葉汁

干しっ葉汁

(材料)

寒干大根

干しっ葉煮

干し味噌

 

 

 

  1. 煮干しでだしをとる。
  2. 寒干大根を入れる。
  3. 干しっ葉を入れる。
  4. 味噌で味付けをする。

干しっ葉は大根の葉を干したものを熱湯でゆで、約1日水に浸してから細く切って団子にし、寒さで凍らせておいてから使った。

 

かでめし

かでめし

(材料)

白米:2カップ

大麦:3分の1カップ

大根:200グラム

水:普通に炊くより少なめに

 

 

  1. 大根は8ミリ角に切る。
  2. 材料を入れて炊く。

主食として食べられた。弁当に持っていっても、あめやすい(腐りやすい)ので昼まで持たなかった。
昭和26年ごろまで食べていた。

 

冬至かぼちゃ

冬至かぼちゃ(材料)

かぼちゃ:4分の1個

小豆(煮たもの):200グラム

米:大さじ1杯

塩・砂糖

 

  1. 小豆に砂糖を入れて煮ておく。
  2. かぼちゃにひたひたの水を入れて煮る。
  3. 2.に洗った米を入れて煮る。
  4. 3.に小豆を加えて煮る。
  5. 塩で味を調える。(砂糖も好みで入れる)

米を入れることで粘りが出てつなぎの役目になり、また、主食にもなった。昔は脳卒中予防のために食べられた。

御太子(おでえし)だんご(別名へっちょこだんご)

へっちょこだんご

(材料)

もち粉:1カップうるち粉:3カップ

熱湯:2カップ

大根・人参・干し椎茸・油揚げ味噌漬けを刻んだもの(味付け)

 

  1. もち粉、うるち粉は熱湯でこね、だんごにして真中をへこませる。
  2. 大根・人参・ごぼう・油揚げ・干し椎茸の汁・味噌漬けを刻んだもの(味付け)を入れる。
  3. だんごを入れて、浮き上がってきたらネギを加える。

 

味噌漬(最高級)が無いときは味噌を水と併せて煮立て、沈殿させて澄まし(上澄み)を調味料替わりに使った。
12月(旧暦)の神様に上げ申した。大黒様・御太子様・山の神様へすすはらいの日まで、毎日のようにあげものをして食した。


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